19歳の時、大学のプログラムで初めての海外として来たマレーシア。
当時は Johorというシンガポールの隣の州にある小さな田舎に居たのですが、
そのままマレーシアがすっかり気に入り、その後留学でKLに1年住むことに。
そしてKLでの生活に魅了され、現地採用を目指して果たして4年弱。
日々からっぽになる家を見て、お気に入りの場所を外旋して、
本当に去るんだなと、 よく解らない寂しさが募っています。
二言なく決めたのに、今はちょっと感情的です。
足かけ4年と9か月。我ながら、よくここまでやったな。という感じです。
愛した街をいったん出るということで、
“うごく”ことへの想いを備忘録としてここでお話しします。
マレーシアは結局まだまだ大好きです。多くのマレーシア人から“俺らよりマレーシア好きだよね君は。”と笑われたこともたくさんあります。
多民族なので外国人に比較的寛容で、食事のバラエティもたくさん。東南アジア諸国へのアクセスも良く、さくっとリゾートに行けて、物価が上がっているとはいえまだまだ日本に比べればほとんどのものが安いetc…と、住むには最高の環境です。
それでも去ると決めた理由を簡単に紹介します。
1. いつでも帰ってこれる自信がついた
去るのに帰ってくる自信って…?
と、思われるかもしれませんが、おかしなことにこれがいちばんの理由。
マレーシアが他の先進国みたいに、
”一度就労ビザを失ったら戻ってくるのが相当大変!”
という状況だったらこの決断には至らなかったと思います。
ただし、マレーシアは就職ができれば基本的にビザはおります。そして、日系でもOKとなれば全体的に人手不足なので贅沢言わなければ仕事はあります。
最近は新卒のビザは少し厳しいようですが、幸い職歴がついたのでまぁなんとかなるだろうという謎の安心感が、動くという決断の決定打になりました。
2. 人の入れ替わりに少し疲れてきてしまった
外国人は外国人(または外国にオープンな地元の人)と仲良くなりがち。そうすると、友達が帰国や転勤、新しい挑戦などでひとり抜け、またひとり抜け。という状況です。
もちろん新しい人もたくさん来ます。それでも、最初に来た時に30人ほどいた友人で未だに残っているのはマレーシア人も含めたったの3人です。
新しくできた友達もたくさんいるので全体では15人ほど定期的に会う人はいますが、
仲良くなった人がどんどん去ってゆく中、次は自分かな。という思いがどこかに出てきたのは事実です。
古株はみんな新しい土地で元気に暮らしていますし、
その人たちが新生活をいろんなところで楽しんでいることが羨ましかった。というのもあります。
3. 住む場所は海外でも、結局やっていることは日本と一緒?
マレーシアに住んでいて、職場環境や休暇、金銭的にも立地的にもたくさんの恩恵を受けましたし、そこには本当に感謝しています。
それでも、日系の会社に長く在籍していると、
日本人に信頼していただけるのはありがたいのですが、
働き方が少しずつ日本化してゆくのです。最近は帰りの遅くなる日も増えました。
バックパッカーを辞めたくない!この理由ひとつで飛び出したのに
3−5連休が多いマレーシアで、ビーチでのんびりできる休暇はたくさん取れても
2−3週間の旅ができるほどの長い休暇が取れない在マレーシア日系企業。
飛び出してきた本来の目的をいつの間にか忘れかけて、
場所だけ海外で、あとは日本と変わらない生活が迫っている気がしています。
よりHappyでいるために、何か違和感を感じたら動いた方がいいかな。と思っています。
4. 飽きの感情は否定できない
KLは小さな都会です。
もう新興国じゃなくて先進国じゃないかな?と思うくらい発展していますが、サイズは小さいです。
KLにいる人に数人知り合いを聞けば結構な確率で共通の知り合いがいます。
特に外国人コミュニティはもっと顕著です。
そんな小さな都会で、毎日同じ通勤を繰り返し、誰かが誰かを知っている新しい出会いも日常になり、そろそろ何かを変えたいなという感情はありました。
もちろん仕事だけを変えるという手もありましたが、
他の4つの理由もあり、もうちょっと大きな変化を受け入れてもいいんじゃないかな。という結論になりました。
5. そろそろ出会いも欲しいので。
この感情は一切否定しません。
以前もお話ししましたが、この街は出会いが多いがその先がまぁ無い!
マレーシア人にはとても優しい人が多いです。
それでも今後のパートナーシップを考えた時、将来のビジョンを考慮すると少し難しく、
何より(未遂で終わりましたが)日本人のパスポート、金銭目当ての人にも出くわしたのでやっぱり同じ物価や教育水準の人でないと難しいかな。というのはあります。
(なんでこんな事を言うのかはリクエストがあれば書きます。笑)
それは本気で探さないからだというのは確かですが、宗教、物価や教育による価値観がが絡むと、母数が減るのは事実です。
綺麗事を言わないと、金銭感覚の違いは本当に痛い。
(貯金の観念がない、本人or家族にお金を狙われる etc…)
外国人はすぐに去る、そしてお互いにそれをわかって住んでいるので、
いい人はたくさんいますがみんな”Brother”になり、こうして親友は増えてゆくので、それはそれでよしですが
…このまま5年いたらあと5年はシングルの自信があるので…ねぇ。
***
自分でもびっくりしているのが、
ここまで好きになった街でも意外とすぐに動く。と決めたこと。
マレーシアに就職すると決まった時、来た当初は10年くらい居るものだと思っていました。
よく5年後10年後のキャリアプランを…なんて話はいろんなところから聞きますが、結局役に立たないものですね。
以前契約終了のお話しもあり、それが今回の移動のきっかけになったのは事実ですが、実は最後に決断の足かせになったのは契約に全く関係のない上の5つでした。
(そしてその契約は一転二転し、更新可になったのに結局動くことを選びました)
ものすごく贅沢を言っていることはよーくわかっています。
ただ、20代も残り3年2ヶ月。自由に動ける時間も一生ではないだろう。
と考えた時、せっかく動いたならその度胸でもうちょっとわがままを叶えてみようかな。
というぼんやりした甘い理想の追求にかられています。現実がどうかは別として。
どう転ぶかはわかりませんが、出ることは決まりました。
あと8日で退職、9日で帰国です。
まだまだNZ直行か一度日本の外資に就職を挟むかは未確定ですが。
やって後悔のないように。
後悔したら素直に戻ってくるように。
来年この記事を見返したら、きっと恥ずかしいんだろうな。
それでも、備忘録として包み隠さず残しておきます。
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