初めての環境にむちゃくちゃ弱いんです。海外就職に2カ国も挑戦しておきながら。
プラス、とんでもなく人見知りなのです。バックパッカースタイルでシルクロードを横断!なんてやっておきながら。
仕事や、すでに仲のいい人がいる、内容が決まっている時や旅の途中は全く問題ないのですが、新しい日常が基本ダメで
どれくらいダメかっていうと、ほぼそれで高校辞めてますし、大学も最初の頃の帰り道は泣きっぱなし、マレーシアでも最初の数ヶ月はひどいものでした。
日本では4月に、自分の環境が変わらなくても(進級とかね)周りの変化のピリピリでパニックになるなど、かなり重症です。
さすがにもう27歳。環境の変化とはこういうもので、時間とともに解決できるとわかっているのが救いですが。
それでもダメなものはダメ。ただ、こんな奴でも海外就職ってできるんです。
…なんて、前置きが長くなりましたが、そんなグダグダな自分を何とかできないものかと思い、”人見知りを克服するセミナー”なんてものに参加してみたら、結構面白かったのでそのお話です。
こんな便利なセミナーもあるんですね。こちらもなんと前回紹介したMeetupにありました。
早速行ってみると、そこには国籍問わず20人くらいいたかな。
もちろんここに参加するだけあり皆さん人見知りなので、ハローの後はみんな無言。
そこで陽気なアメリカ人講師の登場。
彼は今こそ饒舌に話せているが、昔はひどく人見知りで、必死で学問として対人関係を勉強して自分を実験台にして克服した経験をもとに、現在こうして講師をやっているとのこと。
”ここにいる全員人見知りで何を喋ればわからないのをどうにかしたいのよね?そういう人、挙手!…って言っても誰も手を上げないだろうけど、とりあえず挙手しよう。”
はーい。笑
”この中で、初めての人と話すとき、どう会話しようかシミュレーションするけどその通りにならない人います?”
はーい。笑
”そして、この中に何か質問しようとして変なインタビューみたいになっちゃった!って経験ある人います?”
はーい。笑
もう何か嫌だ。
そんな状況から始まった1時間の授業。内容は結構ストレートでしたが、かなり参考になりました。
ーレクチャーの内容ー
※順番は入れ替えてますが、内容は実際のものから加筆なしです。
1)頭の中で繰り広げられる会話のシミュレーションは起こらない。
まずは、会話シミュレーション癖がある人はそれを止めること。その通りにいかないことがわかっていてもこの考え根本を絶たないとやっぱり人間というのはパニックになるので、これが二言目を黙らせてしまう大きな原因になる。すぐに止めること。
2)周りの人はあなたに何も期待していない。
盛り上げなきゃ、楽しませなきゃ、仲良くならなきゃと思えば思うほど、思考は遠くに行ってしまうので会話に集中できずに、相手に丁度いい会話のパスが出せなくなる。
むしろ”この人はどんな面白い話を持っているんだろう?”という構えて、その人の一字一句を味わうように聞けばいい。
あなたに楽しませてもらおう、と初対面の人が近づいてくる訳がないので変な義務感を背負わない。
3)Hi,というのを恐れない
バスで毎日1人、隣の人に話しかけるのを義務化してみたことがあるという講師。いろんな人にランダムに話しかけた結果、世代を超えてどの人とどう話すかが感覚で身につき、そのままその後ずっと連絡を取り合う仲になる人もいるとのこと。絶対的に話しかける人の数を増やさないと、人見知りは治らないし慣れるコツも見つからない。話しかけるのが苦手な人ほど無理やりにでも新しい人と話して自分を慣れさせるトレーニングをしていない。
4)そのリスクは、起こらない
もし嫌われたらどうしよう?の思考は人見知り根本原因の一つ。
ただし、実際に悪意なく日常の話をするだけで人に嫌われる方が難しいのをお忘れなく。
5)ここにいるみんなが不安。ということを開き直る
今日集まっている人は特にそうでしょう?だからこの場にいるのですよね。
と、すると、どう話したらいいかわからないよね、という共通の話題と、それに関する過去の失敗のお話なんかも絶対に共通していますよね?
コミュニケーションとは、そういうことです。ここの参加者以外にも、初対面の人に人見知りで不安な人はとても多く、それを公言することで不快になる人はまずいないので、言ってしまいましょう。
6)治さないから治ってないんです。
まだ人見知り、まだ治ってないということは、治したいけど何もしていない。ということです。
自分に機会を与えるのは自分です。私はこのセミナーであなたたちに機会を与えていますが、あなたたちがここの出会いをどう活かすかはコントロールできません。結構な人数がいて、みんな不安、それでも人と話したいという共通の目標、話題もあるのに、まだ話かけられないのは自分の責任以外に理由がありますか?
7)知らない人と目があった時、自分からそらさない。
これも一つのトレーニング。人見知りの人は目を逸らしがちなので、アイコンタクトから始めるのもいいでしょう。
ルールは簡単。知らない人と目があったら、向こうがそらすまでこちらから目をそらさない。見つめ合ってしまったら、Hi, How are you?と声をかけましょう。そもそも見つめ合うということは向こうもあなたを見ていたので、意外と持ち物の話とかをするとうまく話が進みます。これ本当です。
8)シンプルな好奇心を
相手の持ち物、ヘアスタイル、タトゥーなど、ふと目に付いた”相手のもの”を話題にすると、天気の話よりももうちょっとマシなアイスプレイキング(初対面から知り合いにステップアップするための会話)になりますよ。
9)自分から始めること
これらを相手にどれだけ始めてくれと期待しても、意味がないのはお解りですよね?
上のことは全部自分から行ってください。素敵な人がいたら、自分から捕まえに行かないと。
10)不安になるのはいいこと
人間、どうでもいいことには不安にならないんです。不安になるということは、それがあなたにとって重要な事、ということ。人見知りになるということは、あなたにとって大切な人であるということ。素敵な感情じゃないですか。
そこで行動を起こす人と起こさない人の違いは、”これをやったらいいことが起こるかも?”と”これをやったら悪いことが起こるかも?”の違いだけ。この考えを改めるだけで、かなりマシになる。
11)時間をかけすぎない
行動に時間がかかるということはそれだけ考えているということ。素早くやりましょう。さっき考えないように、と言ったでしょう?考えすぎループは、基本3秒開くと陥ります。
12)好かれようとしない
(2)と近いが、この人に好きになってもらおうと思うと大体機能しないし、それが悪い思い出となって人見知りを加速させる。
世の中は2割の合う人、6割のまぁまぁな人、2割の合わない人がいると一般的には言われている。好かれようとするのでなく、この人は2割の合う人かな?という気持ちで、ありのままで接するべき。残りの8割が思わぬ結果になる勝負なんて時間の無駄。
13)人間関係は家庭菜園
植物は天候、個体、色んな要因であなたの努力に関係なく枯れたり咲いたりします。人間関係も同じで、種をまいて育てる努力はできますが、相手も生き物。育つかどうかは自分のコントロールを超えているのです。家庭菜園と一緒で、やれることをやったらあとは祈るだけ。という一面も忘れずに。
頑張ってもうまく育たないのを嘆くのではなく、また新しい種を撒くしかない時もある。ということです。
14)成功するまで人見知りは治りません
自分のコントロールに関係なく失敗することもある人間関係の構築は、残念ながらどれだけ試してもうまくいくまで自信になりません。
一度うまくいくまできらめない人だけが治せる荒療治なのを覚えていてください。
15)しんどいのは、前進の証。
これらをやろうと決めたら、やってない時よりも疲れる、しんどいのは当たり前なのです。苦手なことをいつ出るかわからない結果が出るまで繰り返すんです。辛くない訳ありません。
辛くなったら、”あぁ、前に進むために頑張っているんだ”とHappyになってみてください。何もやってない人は、辛くない分、何も後で良くならない一方、あなたは後でより良い自分を手に入れるために今何かをしている、素晴らしいことじゃないですか。
* * *
これらのレクチャーが終わると、次に正面の人に1つなんでも(8)シンプルな好奇心を持った質問をしよう。と。
ここで気づいたのが、自分も含めて、ここにいる人たちはその質問をなんとか面白くさせようと努力しちゃっている人が多く、(1),(2),(12)ができていないんです。結果スベる。わぁ、本当だ。
”ソーシャルスキルに自信をつけるセミナー”が、みんなを笑顔で優しく包みながらも完全論破型という結構シュールな状況でしたが、終始おだかやに進み、結構いい勉強になりました。
心配してることは起こらない、気に入られようとしない。。。
その通りね。はい、がんばります…。
P.S.そして、(自分含めて)結果数人スベったけど(5)みんな不安でそんな失敗談を持っている人なので、”わかるなんかこういうことない?”みたいにひとりが開き直り始めると、これが結構盛り上がる。
結局20人くらいいたうちで、この会話で盛り上がってたのは6人。話題がどんどん派生し、6人全員国籍が違ったので各国のご飯食べに行こうよ!となり連絡先を交換し、来週本当に決行になりました。早速その場の全員で効果を分かち合うなんかあったかい瞬間でした。
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