効率よく世界遺産を回るパッケージツアーのおかげで、
日本から地球の真反対のマチュピチュまでも1週間で行ける便利な世の中になりました。
ただし、旅の本当の意味は、どこに行ったかよりも、何を感じで、誰にあったか。
Google Earthなんかも登場し、世界のどこでも画面越しで見えるようになりました。
そんな中で、本当に時間とお金をかけて見たいものは、建物や景色ではなく、そこで暮らす人の表情、地元愛、その土地の人の悩みや幸せ、そんな新しい世界の表情なんじゃないかな。
現地を肌で感じるのには、とても時間がかかるのです。
ロングハウス族というボルネオの自然の中で生きる原住民にも、1週間かけても最後は時間が足りずにたどり着けませんでした。
原住民に会いに行くだけ。ましてや国内旅行だったのに。です。
これだけ便利になった世の中でも、まだまだ時間をかけて足を運んでしか見れない世界が、会えない人がいるのです。
バックパッカーを続けたくて、だから長いお休みが欲しくて
だけど、旅を日常にはしたくないし、来年どうなるかわからないような不安を抱えて飛び出す勇気もない。
帰る場所かあるからこそ感謝できるのが旅と旅先の出会い。これを日常にして見逃すなんてもったいない。
(2018年5月時点のメンタルです)
そんな中で、今日は今思いつくだけ、バックパッカーとしてやりたいことをリストアップしてみました。
どれも、最短でも2週間はかかってしまう大物ばかりです。
これらのせいで、”働きながら長期休暇”にこだわり続け、マレーシア、ニュージーランドまで来てしまいました。
先進国のイベントから、訳のわからないものまで、自己満足だけでお話しします。
1)チベット仏教の総本山で、僧侶留学(中国)
丸坊主にしてベジタリアン、断食生活を1週間して心身共に浄化してみる
修行僧になるべく近い生活を送り、仏に人生を捧げた人たちと話し合う
街の人たちと、ちょっぴりセンシティブな独立への意見を聞いてみる。
2)ヒッピーの巣窟、グラナダで飲み明かす(スペイン)
バックパッカーの聖地、グラナダ。
世界中のバックパッカーが、空き家に我が物顔で住み込み、ビールやワインを片手にみんなが残した楽器を演奏し、最高に楽しい時を創り出す空間で
夜中まで飲んで、踊って、旅の経験や旅先であった人について話が尽きるまで語り合う。
3)ワディラム・ベドウィンキャンプ(ヨルダン)
砂漠の移動民族、ベドウィン。たまたまシリアの砂漠で出会い、そこで彼らが自分のことを”ジプシー”と言っていたあの瞬間から、この単語は特別な美しさを持った特別な言葉になった。
家も家族もロバやジープで簡単に持ち運んでしまう、高貴で美しい砂漠の住民、ベドウィンの集落で、一緒にお茶でもしたい。
4)サハラ砂漠。地球が丸いと目で見てわかる満点の星空の下で紅茶を飲む(モロッコ)
手前まで来た。ただし、地元の男が危ないからと、村から4WDで数時間も離れた場所への女一人旅は許されなかった。
一緒に行けるバックパッカーをふもとのホテルで2日待ったけど、オフシーズンで誰もいない、運が悪かった。
学生の自分には72時間のガイドを雇える余裕がなかった。ただ、ふもとで見た、地球って丸い。それが肉眼でもわかる、あの星空をもう一度、今度は砂漠で見たい。
5)リシケシで、ヨガ合宿(インド)
インドのリシケシにある、ヨガキャンプ。こちらもヒンドゥイズムと東洋医療を極めた、
徹底的なシンプルライフを通じて、心と体をリフレッシュする。コースは大体2週間。
6)森のジプシー、プナン族に会う(マレーシア)
森の中、移動生活を繰り返し、植物と狩りで生きる。
再生可能な分量をちゃんと分かっているので、森の恵みを消費したら、次の部族に”ここはしばらくは無いよ”というサインを立てかけ、次の森へと移るプナン族。
ボルネオの原住民の出身、ボルネオの文化を守るNGOにいるガイドが開催する、9日間の徒歩ツアーでのみ、会うことが許される。
7)ビザ難易度世界一?トルクメニスタン(トルクメニスタン)
たった5日のトランジットビザを、中央アジアの現地でのみ、しかも3週間待たせて”多分”取れる国。というのがこちら。
ウズベキスタン、キルギスでは20営業日、カザフでは10営業日、タジキスタンでは5営業日で”多分”取れる。
そんな準鎖国とは裏腹に、とっても美しい街と、アジア、ロシア、中東の血の混ざったなんとも言えないエキゾチックな街の人と、中央アジア特有のまん丸のパンでご一緒したい。
8)最後の楽園、ラジャ・アンパット(インドネシア)
インドネシア人でも、地元の人じゃ無い限り全く想像がつかないというパプア島。
そんな独特の島で、環境保全のため公共交通機関では行けない最後の手つかずの楽園、ラジャ・アンパット。
ボートのチャーターか、不定期に出る貨物船でのみアクセスが可能。世界最後のバージン・アイランドとも言われている。
9)平和になったら、もう一度シリアへ(シリア)
ここまでテレビと本物が違うのか!と何もかもが信じられなくなるくらい平和で、優しくて、活気にあふれていたシリア。
今は多くの場所がそのテレビの通りになってしまったけれど、いつか必ずあのシリアが戻ってくると信じています。
平和になったら、瓦礫まみれのままでもいい。シリアに戻って、ここは優しい国なんだと満足するまで発信したい。
10)バーニングマンはバックパッカーの巡礼(アメリカ)
毎年アメリカで開催される、バーニングマン。
砂漠の中、持ち物は何を持ち込んでも自由だけれど、貨幣のやりとりが一切禁止された中で8日間を過ごす。
ここでは、国籍、年齢関係なく、ひとりの人間としての魅力、友情、信頼だけの交換で、全てが成り立ち、全てが一つになる。
11)サナア旧市街、石の家で住む人々(イエメン)
石の上に、石で家を立ててしまう、不思議な市街地がある。
なんでそこに家があるのか、どうやって立てているのか、調べればすぐ出てくるんだろうけど、どうして人がそこに住み、そんな日常が繰り広げられているのかは、自分で見聞きして知りたい。
12)治外法権?ザンジバル島(タンザニア)
同じタンザニアなのに、入国手続きがいる。
宗教も治安もガラリと変わり、貧困のせいで治安が非常に悪い船津ぎ場を越えると、そこには平和なこの島がある。
アラブなのか、アフリカなのか、なんでここだけやたら治安がいいのか。
実際に、見て、会って、話してみなければわからない。
13)海のジプシー・バジャウ族に会う(マレーシア・フィリピン)
あえて海に小屋を建て、海に人生を捧げたバジャウ族。
陸には悪い霊がいるからという理由で陸には最低限上がらない。
現在は文明も代わり、定住も進み、海にいるのはただのプライドという人も増えて来たらしい。
それでもいいから、海の中で目をパッチリ開いて、歩行もできる、陸地のように海を操る彼らと、水中でセルフィーを取りたい。
14)そろそろ見れなくなる?タイムスリップへ(キューバ)
2016年に”開国”と呼ばれる国交回復を遂げたキューバ。
この開国は、これから外国資本を取り入れ、今までのようなタイムスリップしたような古い街並みや、
もう博物館でしか見られないような古い車が当たり前に走っているあの光景を、もしかしたらなくしてしまうのかも知れない。
”○○は逃げない”というのは、キューバではちょっと通用しなさそうだ。
15)ただひたすら、美女を撮る(ウクライナ)
以前アルメニアで、街中のかわいいお姉ちゃんを片っ端から撮る旅をやった。同性を撮っているだけだったのに、美人と言われてノリノリになる彼女たちを撮るのが、楽しくてしょうがなかった。
”お姉ちゃんかわいいー!撮らせてー!”なんて言って通報されないのは女子の特権。
こうやって声をかけると、意外にもフレンドリーな美女たちがご飯とかに誘ってくれます。
16)南アジアの美、カシミール(インド・パキスタン)
インドとパキスタンの間にあるカシミールは、そこが南アジアであることを忘れさせる美しさ。
豊かな自然と、ペルシャ人のような透き通った目の色をした人々。
国境問題など、美しさとは対象に複雑な問題を抱えていても、そこにいる人の美しさにただ打ちひしがれたい。
他にも、本場のホーリー(インド)や、旅の定番ウユニ塩湖(ボリビア)など、場所が目的のものもありますが、
やっぱり行ったからには、そこで地元の人の生活をできるだけ見たい、
生活、文化、家族、仕事、社会のお話や政治への愚痴なんかを聞いていると、あっという間に夜が更け、
あっという間に数週間が吹っ飛んでしまうのです。
やりたいことが多すぎて、あまり準備に時間もかけていられないな。
まだまだ見たい国がある。まだまだ会いたい人がいる。
だから、旅はやめられない。
コメント
コメント一覧 (1件)
初めまして。千村友輝といいます。
突然のメールごめんなさい。
ブログ読ませてもらいました、素敵ですね!
とても楽しく共感できることが多すぎて、つい連絡しちゃいました。
私も、青年海外協力隊とかで中米に2年とか住んでいたりとか、
バックパッカーで南米を回ったりしたので、旅の魅力に
魅了された一人です。
だから、ちひろさんの話がとても面白く共感できました。
日本で仕事してたら今は完全に日本人に戻っちゃいましたけど
自分もいつか海外にまた必ず出ようと、ブログ読んでまた力が湧いてきました。
色々海外生活はしんどいこともあると思いますが、応援しています。