第6章 未知の世界へ:言語、文化、振る舞いについて
海外に行きたいけれど、語学に自信がない。
ぼったくられたり、変な人に会わないか心配。
全く文化がわからない場所に行くのは怖い。知らずに失礼なことをしてしまったらどうしよう。
…旅に興味はあるけれど、いざ行くとなると億劫。
その理由は振る舞い方がわからないからかもしれません。
今日は、世界のどこでも、コレさえ知っておけば大丈夫という
旅先でのお役立ち言葉の壁対策や旅人マナーのお話をします。
英語や、旅先の現地語がわからない場合
・旅の指さし会話帳を購入する
一般的すぎますが、ここまで広がるのには訳があります。
旅先の指さし会話帳があれば、町歩き、観光、注文、挨拶以上の基本的な会話はこれでOKです。
この本おもしろい!となってそのまま本を使って会話もできちゃいます。
観光地や宿では簡単な英語は基本的にどこでも通じますが、それ以上の場所や話題にはぴったりの持ち物です。
(旅慣れれば、これすら必要なくなります)
・ノートとペンを持ち歩く
言葉の壁があるときは、ペンとノートも大活躍です。
世界中でトイレのマークは丸と三角の男女マークですし、数字は世界共通です。
言葉がわからなくても、モノの形は世界共通。お絵かきで意思疎通が測れます。
その他にも、簡単な英語で宿の人に現地語などで道を聞くときに、”○○に行くためのバスを探しているので、このバス停までの道を教えてあげてください”と書いておいてもらえば外出先で現地人に道を教えてもらうこともできます。
・電卓をもってゆく
国にもよりますが、旅先で値段を聞くときに数字を打ってもらうときに使用します。
国によっては地図や電卓を開いたスマホを他人に簡単に差し出すのはオススメしません。
中にはスマホが月給よりもずっと高い国もたくさんあります。
安くて小さいものでいいので、マーケットに行くときは電卓をもってゆくと値段のイザコザが軽減します。
・ボディランゲージ!!!
これは世界共通です。だいたいこれで乗り切れます。マジで乗り切れます。
ボディーランゲージで失礼にならないか、間違った意図で伝わらないかと心配かもしれませんが、意外といけます。本当です。
恥ずかしがらずに全身を使って気持ちを表現してみましょう!
旅先の文化がわからない場合
・ガイドブックの前書きや後書きにある”文化や振る舞い”を読んでおく
正直これさえやっておけば問題はまったくありません。
丁寧でおとなしいで評判の日本人。よっぽどのことがない限り失礼にあたる振る舞いはしていません。
普通に過ごしていて、旅先で相手に嫌がられることはまずないはずです。
・とりあえず右手を使っておく
左利きの方には難しいかもしれませんが、世界中どこでもなぜかタブーの手は左手です。
手によって失礼にあたるという文化がある国の方が少数ですが、そういうタブーは全くないか、左手NGのどちらかです。右手NGの国は聞いたことがありません。
金銭授受、握手、指をさすときがあれば、なるべく右手を使うように心がけましょう
・目があったらニコッと1秒微笑む
これは唯一日本人がほとんどしない世界の一般的な振る舞いかもしれません。
海外での多くの国は、すれ違う人、知らない人でも目があったら一瞬ニコっと微笑みます。
これに意味はまったくありません。相手がニコッとしてきても怪しい訳でも好かれている訳でもなく
”こんにちは”を顔で表しているだけなのです。よっぽどヤバイ人(アル中のホームレスなど)でない場合、目があったらとりあえず1秒、口角をあげてみましょう。
・日本の”常識”は世界では丁寧すぎるのでそもそも気にしいない
これくらいでちょうどいいです。
特に世界中の人が集まるバックパッカー宿でどの文化に合わせればいいかわからないという人に朗報です。
正解は、そのままでいいんです。夜中に大きな音を立てない、部屋やロビーであった人には挨拶をする。それ以上のルールはほとんどないと思います。
日本人は丁寧すぎてよくわからないと言われるほど、振る舞いのよさには定評があります。
旅慣れた今、自信をもって断言します。そのままで大丈夫です。
振る舞いについて覚えておくといいこと
・相手も自分が旅人であることを理解している
文化や言語でつまずくことも含めて旅だと思います。
現地の人は旅人が何も知らないことをよーくわかっています。
そのため、ぼったくりや悪いことを企んでいるのも事実です。
ただし、何かしら行動が失礼にあたるなどといった心配は気にしなくて大丈夫です。相手もそんなに気にしていません。
・言いたいことが伝わらなくてもいい
正しく思ったことが伝えられないと、もどかしくなりますよね。
旅を何度も繰り返して思うのが、言語も文化もまるで違う旅先で毎回わかりあえるのは不可能ということ。
相手に納得してもらわなくても怪しいと思ったらそのまま立ち去ればいい。
うまく伝わらずに気まずくなってもそのままでいい。
故意ではないのに相手が怒ってしまったら、怒らせっぱなしでいい。
こう言うと冷たく聞こえるかもしれませんが、同じ言語や文化圏でも誤解がある中
よく知らない場所で違和感なく振る舞えなくて当然なんです。
失敗を繰り返して、旅先の振る舞いもうまくなってゆくものです。あまり気にしすぎずに、思いっきり学んでみましょう。
・嫌なことははっきりと嫌という
旅先では、欲しくないものを強引に売りつけようとしたり、
場所によってはかなりしつこく誘ってきたり、ついてきたり、触ろうとしてくる人などもいます。
はっきり言っても伝わらない異文化で、ごまかしたり、はぐらかしたりしてトラブルを回避できることは難しいです。
たとえ失礼にあたったとしても、嫌なものにはNoとはっきり言いましょう。
・旅先で日本語を話す現地人は…残念だけど疑った方がいい
これだけは残念ながら”日本人だから”気をつけなければいけないことです。
特に観光地では最大限に注意してください。日本人が外国語に自信がないことは世界でも有名です。
楽しい旅先の体験になりそうな出会いを手放すのは少しもったいないものです。私も旅人なのでその気持ちはとてもよくわかります。
ただし、旅先でやたら日本語を使っていきなり話しかけてくる人は、正直ついていかない方が賢明です。
・値段は事前に確認する、モノやサービスを受け取るまで支払わない、頼んでないものは受け取らない
旅先での振る舞いで唯一変えた方がいいのは、お金に関する注意です。
先ほども言いましたが現地の人は相手が旅人なのをよく理解しています。
それは値段に一番顕著に出ます。
何かものやサービスを受けるときは事前に値段を聞く、モノやサービスを受け取るまではお金を支払わないが鉄則です。
たまに途上国だとタクシーのお金を支払って、2分くらい離れた所のタクシーに連れていかれて乗ったら、乗車後にそのお金は受け取っていないとドライバーがいうことがあります(悪いのは連れて行ったやつ。お金だけとって自分が案内したふりしてそのままポッケに直行です)
到着したら支払う。受け取ったら支払うが基本です。
また、頼んでない料理が来たり、頼んでもないのに荷物を運んでくれようとする人がいたら断りましょう。後からきっちり取られます。
そのほか安全とトラブルに特筆した注意事項は第8章でお話しします。
>第8章 これでばっちり:旅先での持ち物や安全対策
現地のルールがわかったら、次は旅人仲間を作りましょう。
宿や旅先での出会いは、あしたのご飯や観光地に一緒にいける仲間から、一生涯の友達までに広がります。
そんな仲間に出会う方法は本当に簡単なんです。詳細は次章でお話しします。