強制送還と契約

 

 

今年に入ってのお話です。

 

ある日、突然人事の方に

現地採用が全員呼び出されました。

 

どうやら、現地採用の制度を廃止するとのことで、

日本所属に転籍して、待遇はそのままでここに残り、最長3年以内に日本に帰って新しい雇用条件で本社で働いて欲しい。とのことでした。

何もせずとも日本の本社にすんなり入社できて、帰国すれば待遇ももちろん現地採用ではなく同い年の日本人並み、要するにぐっとあがる。そこだけつまめば悪い話には聞こえない。

 

ただ、それだけなら良いのですが、そこに待っているものはなかなか大きなものでした。

つまり、転籍後は最長3年最短2ヶ月に有無を言わせず強制帰国で、同意できないなら契約終了時に退職していただく。という2択だったのです。

 

 

マレーシアだけではなく、海外で働くにあたり

正社員といえども、毎年、長くても2−3年に一度、”ビザの更新”が付きまといます。

要するに、”契約更新無制限の契約社員”なのです。

これは永久に有効なビザが出せない以上、避けては通れない道です。

 

今回は会社の都合ですが、たまに渡航先が突然ビザの発給を停止してしまうこともあります。

会社の都合の場合このように振り替え案がくる可能性はありますが。情勢問題だとハイ、さようなら。です。

海外で働くにあたり、そういったリスクもあるんですね。

 

 

ただし、今回は転籍をお断りしました。

 

 

理由は簡単。3年以内と言っておきながら鶴の一声で2ヶ月前通達でいつでも帰されるリスクがあったからです。

6000kmの距離を渡り、大好きな国にやってきて

Gypsyになるんだ!ここをステップに世界を旅しながら生きてゆく!と決めたことをたったの2年半で諦めて

…はい、そうですか。じゃあ帰りますか。とはなれなかったのです。

 

今の自分の環境が大好きで、好きな国で忙殺されることもなくのんびり暮らせる今の生活から離れたくないなあ。とは思いつつも

ここにずっといては旅人暮らしなんかじゃなくただの海外住みのOLな訳で、ちょうどいい区切りの機会かな。と思っています。

(もちろん最初は迷いと驚きでいっぱいでしたが…)

 

 

むしろ、そのような雇用環境にある中で

アジアで職歴を持った日本人(特に現地をよく知っていれば尚更)が次を探すのはそう難しくはないはずです。

このようなリスクがありながらも、むしろそういったことが当たり前に起きる環境での生活なので、すでに関わりのある会社の方からじゃあうち来ますか?と言っていただけることもありました。なんだかんだ日系はどこも日本人不足のように見えます。

 

 

むしろ新規一転先進国に挑戦してみようかな。ここに行ってみようかな。なんて、意外とのんきに妄想しながらワクワクできちゃうものです。

海外生活が慣れ現地人の転職転居の身軽さをたくさん見た後なのでなおさら抵抗がなくなっています。

(現地人の身軽すぎる転職意識については後日)

 

 

運良く私のビザはまだ1年半残っているので、ギリギリまで進路相談です。

卒業しても、一生進路はまとわりつくんですね。だからこそ次で完成させよう!なんて思わずにゆっくりコロコロしていればいいのかなって。

 

国を変えたらまたその国の実況中継ができると考えると楽しみになる半マレーシア人のお気楽マインドセットが身につくのは、2年くらい。という報告でした♩

 

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