2022年5月2日より、約2年ぶりにワーキングホリデーへの国境が再開しました。
新しいワーホリが入ってこなくなったニュージーランドは現在深刻な人手不足となっています。
早めに来ればいい仕事がゲットしやすいチャンスも多い絶好のタイミングですね。
これからニュージーランドに来てみたい、住んでみたい。
ワーキングホリデーは、若さという武器ひとつで1年、自由に住んで働ける魔法のビザ。
ワーキングホリデービザを使い倒し、コネなし、スキルなし、知り合いなしの状態から、
海外就職、永住権まで。4年かけて無事にたどり着いた経緯とその方法をご紹介します。
(※ここで言う永住権とは、Residency visa≒居住権のことで、本当の永住権であるPermanent Residencyのお試し期間状態のビザとなります。
本当の永住権になる条件がまず落ちない簡単な条件のため、すでに永住権呼ばわりしています。)
私の永住権は、2021年1月に申請され、2021年12月に新制度に移行し、2022年1月に承認されました。
ワーホリでもオフィスワークは可能。自分の職歴はそのまま活かせる。
ワーキングホリデーというと、カフェやファーム、レストランなど季節の流動性がある仕事かホスピタリティ系のイメージがどうしても強くなりがちですよね。
私も最初は、ワーキングホリデーでオフィスワークという発想がありませんでした。
ニュージーランドに行く前に、私のインド人の友達が「ワーホリで現地の企業の職歴がついたら、戻って来たらキャリアップできそうだね」と言われ、その手があったか!とハッとしたのを覚えています。
他の国のワーホリ達は結構ふつうにオフィスワークにも使えることを知っていました。
ワーホリで契約社員って、そんなレアキャラ受け入れられるかなと不安な状況で入社したら、数社にわたり製品マネジメント、マーケティング、調達購買部にもEU圏のワーホリがちらほら英語や文化に奮闘しながら励まし合ってたので、ワーホリオフィス、NZでは意外と普通だったのが弊社1年目の大発見😅
— ジプシーワーカーズ#旅人OL🇲🇾🇳🇿 (@gypsyworkers) October 15, 2021
雇用主に制限がないこと。これは本来、外国人の私達なら多大な時間と労力、そして数百万つぎ込んで大学を現地で修了した人のみがたどり着けるビザ。
それが若さひとつで手に入るなら、試してみよう。できれば数年いたいけど、英語圏でのオフィスワークの職歴は有利になりそう。
…そう思い、ワーホリを使って当時の仕事であった物流や調達系の仕事を探し始めました。
最初はしらみつぶしに探す→スキマ産業で経験を積んでゆく。
細かい経緯は当時の記事にて紹介しているので割愛しますが、
「職歴がないと雇ってもらえないけど雇われなければ職歴ができない」のジレンマの救済策は
短期やパートの仕事で経験を積み、組織に入り込んだ状態で次のステップに繋げたり勉強したりすること。
>コネなし・スキルなしでもワーホリからニュージーランドで就労ビザが取れちゃいました。
雇用の流動が激しいニュージーランドでは、6週間だけ、3ヶ月だけ、このプロジェクトだけ。のような期間限定や
平日朝だけ、週3だけ、1日5時間だけのような時短、それらが組み合わさっている短期の仕事やカジュアル契約場合の求人は新参者の外国人でも意外と受け入れてもらえたりします。
><ニュージー就活>短期契約の面接はビビるくらいユルかった。
ニュージーランドは一度組織に入り込んでしまえば、勤務態度がよければ延長&次にどう繋げるかの相談に乗ってくれる印象があります。
たった6週間の短期だったのに、延長を聞いて真剣に検討→ポジションがなく却下された私に同情した当時の本部長からCVの改善を手伝ってもらったこと
3ヶ月の短期のはずが延長から永住権まで繋げてもらった現職など…
実際に経験があるので、私はこの方法が一番現実的だと思っています。
その最初の1歩は、リクルーターを探すこと。どうやって見つけたかはこちらをご参照ください。
><初心者でも簡単>海外就職で大活躍!LinkedInの求人と便利な機能を使いこなそう
永住権の条件に向けて、迷いながらも事務的に準備をこなす
短期で3ヶ月の仕事から、無事に正社員契約に切り替え、ビザもサポートしてもらった立場のくせに
当時は、
本当にニュージーランドに居たいのか
永住権が降りるのは早くても3年後の状況のなか、本当にそれだけの時間を転職もせずに過ごしていけるのか。
そもそもそれだけ待っても永住権が取れない可能性も大いにある中、ここにいる意味はあるのか…etc
ぱっと見、何を迷う意味があるのかわからないくらいとてもラッキーな状況だったのに、
当時の私は英語や、現地の仕事、コミュニケーションの感覚に慣れておらず毎日右往左往。続けるかどうかをずっと迷っていました。
すっかり疲れ切っていて、永住権が取れないならもうすぐにでも辞めたい。なんなら取れるとなっても無事にやり遂げられるかわからない。
…というほど毎日原因不明のプレッシャーにつきまとわれていました。
そんな中でもなんとか残ることを選び続けられたのは「このチャンスは一方通行。辞める&帰るのはいつでもできるけど、一度手放したら取り戻すの無理だろうな。もったいないなー」と、撤退の決断ができなかった曖昧さのおかげでした。
まだここで帰ったら後悔するだろうなー。というぼんやりとした不安と無理して残り続ける意味ってなんだ?の疑問をうまく処理できないまま、8〜9ヶ月経ち
ある日突然「OK、もう答え出ないし、残ろう。」と思い始めました。絶対やる!という決意ではなかったです。
どうせ今ここにいて、一度離れたら戻れないなら、もう無理以外の選択肢がなくなるまで迷ってみない?というなんとも曖昧なモチベーションが、(当時は気づかなかったけど)実は最後まで一度も裏切らなかった味方でした。
ニュージーランド到着時から、そんなぼんやりとした結論にたどり着くまでに1年半以上もかかってしまいました。
結局ニュージーランドの暮らしが好きと自信を持って言えるのには、到着から2年ちょっとかかりました。
私の使ったビザ制度はもうない。それくらい状況は淡々と変わってゆく
本来でしたら、私の申請したResidence from Workについて詳しくお話ししたいところですが、
残念ながら、この制度は現在大幅に改訂されており、当時どころか今の私でもたどり着けないほど厳しくなっています。
今はもうない当時の特定の就労ビザ保持者のみに許された権利をここに書き、「今はないけど、2018〜2021年当時はこうだったの経緯」をお話ししても正直全く役に立たないので割愛します。
>最新情報は常に移民局のウェブサイトにアップデートされています(英語のみ)
とはいえ、私も就職活動をしていた当時に自分の立場にあてはまる再現性のある情報を求めていた身として
家族やパートナーのビザサポートという選択肢が無い状況で、ワーホリからニュージーランドで永住権にたどり着ける方法がひとつだけあるのでそれを紹介します。
それは、条件が変りゆく中で、自分にできる手段はあるかを調べ続けること。
そして、見つかったらその条件をただ事務的に準備&クリアしてゆくこと。
自分にできる手段があるかは、イミグレーションアドバイザーなど、プロに自分の状況を詳しく説明して何ができるかを最新&正確に掴み取るのが一番効果的です。
私は、右も左もわからないワーホリとして到着した1ヶ月後から、永住権が降りるまでの間、全てのビザ、関連書類、企業情報や就活アドバイスをPINさんにサポートしていただきました。
素人判断ではカバーできない場所まで情報が行き届ていたり、自分の現状を基にした準備など、
どれだけネットや友人、会社の人事を駆使してたとしても、PINさんなしではここまではたどり着けませんでした。
>Power In Numbers Ltd
私はずっとお世話になったのでPINさんの一点推しですが、
おすすめは参考程度に何人かお話を聞いた上で親身になってくれる&自分がしっくりくるアドバイザーさんにお願いするのがベストです。
自分が達成できる可能性のある選択肢がわかったら、あとは移民局が提示する条件が箇条書きでウェブサイトに沿って
・IELTSのスコアが必要なら取る
・2年以上同じ企業で就労が条件ならとにかく2年間仕事にしがみつく
…など、事務的にチェックリストをひとつひとつ潰してゆくしかありません。
ニュージーランドのビザの条件は変わり続けていて、移民局の方針変更は個人の力ではどうすることもできません。
まるで天気のようにかわる条件の中で何ができるか。たとえ迷いや弱音と一緒だったとしても、
手段を探し、実現に必要なものを事務的に集めてゆくことが一番大切だと終わって実感しています。
申請から承認まで待ち時間1年以上のイライラ、からのResidency 2021
2020年から数回にわたって続いたロックダウンの影響なども重なり、
2021年1月当時私の申請したResidence from Workの待ち時間は8ヶ月とウェブサイトに書いてあったのに、だんだんと11ヶ月、13ヶ月と延び…
最終的には待ち時間最長の技能移民カテゴリー(22ヶ月)と変わらないくらい待ってる人に会ったり…と、
永住権の条件を揃えその次の週には申請を終えたのに、審査すらされないまま時間だけが過ぎてゆく日々でした。
もちろんコロナで国境が閉鎖されているので帰るという選択肢はなかったのですが、
年単位の待ち時間にイライラし、
当時コロナの影響で弊社で大幅リストラがあり、私たちの部署が対象となった時の恐怖は今でも忘れません。
いつまで待たされるんだろう?そんな疑問が湧く中で、2021年9月、まさかの永住権大盤振る舞い単発プログラム、Residency2021の発表があり、12月の第1フェーズへの申請資格が与えられました。
(これもまた再現性がない情報なので詳細は割愛します。この特別プログラムの詳細はこちら)
すでにResident from Workを申請済みだったので、書類も何もいらない簡単な申し込みでした。
このおかげで待ち時間が大幅に短縮され、とんでもない速さで永住権の承認をいただきました。
このプログラムがなかったら、あと何ヶ月待ったんだろう。と考えるだけでも恐ろしい…
ちなみに、最初の申請からこの最後の承認まで、すでに丸1年が経過していました。
おまけ:永住権の承認がおりた日。高いワインを衝動買いして、アイディアで眠れなくなる
永住権の承認が下りた時、私は仕事中で、ちょうど部署4人でランチに行くところでした。
イミグレからのメールだったので急いで開けたら承認の旨のメールでした。
私が都合よく読んでるだけ?これは本当に承認のメールなのか?
と、イギリス人のおばさまにメールを一緒に読んでもらうレベルの混乱状態で、ランチ食べて1時間後、とても仕事にならない状態だったので早退しました。。。
お祝いに1本ワインを買おうと思ったら、高すぎて手を出せなかったけど気になるワインと、この日買う予定だったその廉価版(それでも1本40ドル)が2本並んで置いてあったので、何を思ったのかそのままどっちも買っちゃいました。合計120ドル。
仕事の帰り道。
これだからじぷしを調子に乗らせてはいけないと何度言ったら…(′・ω・`)。
さすがにこの量はシェア用だよ😅 pic.twitter.com/dHLypYoVKa— ジプシーワーカーズ#旅人OL🇲🇾🇳🇿 (@gypsyworkers) January 27, 2022
一緒に自宅でお祝いするシェアメイトが赤ワイン苦手だったので、お店にあったお手頃で美味しいスパークリングも一緒に購入し帰宅しました。
お祝いも終わり寝ようとしたら、今まで過去2〜3年間ずっと考えていた
「永住権とれたらあれしたい、これしたいなー。」プランが噴出し、やろうと思えばどれでもできる、ただどれをやる?どれからやる?の脳内会議が止まってくれずに、眠れないまま頭クラクラな状態で朝を迎えて翌日は在宅ながらもロクに仕事をしていなかったのもいい思い出です。。
リモートワークやりたい!と、ワイナリーで働きたい!など、
同時にできないアイディアが混沌とし、本当に自由にあれこれ考えていたので、とっても散らかっていました。
最近、それらがやっと収集がつくレベルに整理整頓、ようやく計画に取り掛かり始めました。
さすがにもう新しい国の移住は計画してませんが、これからもまずは近場で好きなように色々試してゆく計画です。
「スキルのない普通のワーホリでも、その気になれば永住権が取れる」
今後も、Gypsyworkersではコネもスキルもない「ただ旅が好きすぎるだけの普通の人」が海外に住む魅力や手段をゆっくりながらも継続して紹介してゆきたいと思います*